妊娠中の免疫力低下の原因と対策@妊婦は風邪をひきやすい理由を看護師が解説
お腹に赤ちゃんがいるときは、免疫力が低下しているから、感染症の予防のためにマスクするポヨ!
あと、なっちゃんが元気なのはいいことだけど、お腹に赤ちゃんのためにあまり疲れないようにするポヨ!
どういうこと?
だから、しっかり予防して、ストレスをためないように注意するポヨ!
じゃぁ、マスクをして、リフレッシュのためにゆっくりお散歩しながら行ってくるわね!
ありがとう、葉ちゃん♪
では、なぜ体調を崩しやすくなるのでしょうか?
実は、免疫力の低下が大きく関わっていると言われています。
今回は妊娠中の免疫力低下の原因と、簡単にできる感染症対策、免疫力アップの方法をご紹介します。
目次
1.免疫力とは?
そもそも免疫力とは、体がウイルスや細菌などの病原体に抵抗する力のことを言います。
体内には、リンパ節や扁桃腺、骨髄や皮膚など、体を守るための免疫力をつかさどる器官がたくさんあります。
たくさんの器官が連携して働くことで病原体から体を守っているのです。
中でも大切な役割を持っているのが、白血球です。
白血球の中には、体内に侵入した病原体を退治する役割を持つマクロファージやリンパ球、顆粒球があります。
それに加え、病原体に対する抗体を作り出す役割もあります。
一方で、免疫力は些細な理由ですぐに低下してしまいます。
夜更かししすぎた時に、風邪を引いてしまった経験はありませんか?
これは睡眠不足で体の免疫力が低下し、風邪を引きやすくなってしまったからです。
この他にも、偏った食事や過度のストレス、季節の変わり目や体の冷えなどが原因で免疫力は低下してしまいます。
2.妊娠中の免疫力低下の原因
妊娠中も免疫力が低下しやすい時期です。これにはいくつかの理由があります。
2-1.ホルモンバランスが原因
ひとつ目の原因は、ホルモンバランスが変化することです。
妊娠中は女性ホルモンが多く分泌されるため、ホルモンバランスが崩れやすくなります。
急なホルモンバランスの変化に体が対応できないので、免疫力が低下してしまうと言われています。
特に妊娠初期の免疫力の低下と関連が深いです。
2-2.ストレスが原因
ふたつ目の原因は、過度のストレスです。
妊娠中はお腹が大きくなったり、太りやすくなったりと体型も急激に変化します。
また、女性ホルモンの影響で情緒不安定になる場合もあります。
そのためストレスが溜まりやすく、免疫力も低下しやすくなります。
2-3.睡眠不足や栄養不足になりやすい
妊娠中はつわりで食事がとれなくなったり、食事に偏りが出る場合もあります。
そのため栄養不足になりやすいです。
また、妊娠後期になると、お腹が大きくなるのでなかなか眠れなくなります。
出産後の授乳に備え、睡眠時間がどんどん短くなる場合もあります。
その結果、免疫力が低下してしまいます。
2-4.お腹の赤ちゃんを守るため
妊娠中はお腹の赤ちゃんを守るために、あえて免疫力が低下するともいわれています。
妊娠中に免疫力が働きすぎると、お腹の赤ちゃんを異物と認識してしまう場合があるためです。
3.簡単にできる免疫力低下対策
自分でできる対策はたくさんあります。
まず大切なのは、しっかり睡眠をとることです。
夜は夜更かしせず、早く寝るようにしましょう。
妊娠中は無理なスケジュールで行動せず、余裕を持った行動を心がけてください。
適度に休息をとり、疲れすぎないよう注意してください。
食事にも気を付けましょう。
できるだけバランスよく、3食しっかり食べるようにしてください。
普段飲んでいる葉酸サプリメントに、マルチビタミンやカルシウムなどの栄養素が添加されているものを選ぶのもおすすめです。
感染症予防も行うようにしましょう。
人込みは避け、外出時はマスクをしっかりつけるようにしてください。
基本的なことですが、手洗いうがいも忘れないようにしましょう。
乾燥しすぎにも注意してください。
のどの粘膜が乾燥することでウイルスや細菌が付着しやすくなり、感染症にかかりやすくなります。
特に感染症が流行しやすい時期には気を付けましょう。
また、インフルエンザが流行する時期には、事前に予防接種を打つようにしましょう。
インフルエンザの予防接種は妊娠中に接種しても問題ありません。
冷えにも注意しましょう。体が冷えると免疫力が低下します。
冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎに注意し、過度な薄着は避けましょう。
4.免疫力を上げる食べ物
免疫力を上げるために効果的な食べ物があります。
気軽に食べることのできるものばかりなので、妊娠中でも簡単にできますよ。
まずおすすめするのは、梅干しです。
酸味があるのでつわり中でも食べやすいですよね。梅干しにはクエン酸がたくさん含まれています。
クエン酸は疲労回復効果が高いので、疲れやすい妊婦さんにおすすめです。
乳酸菌食品もおすすめです。
腸内環境を整えることで、免疫力が高まるともいわれています。
特にヨーグルトはほのかな酸味があり食べやすいので、つわり中の妊婦さんでも安心です。
ニンニクも強力な殺菌作用があるのでおすすめです。
ニンニクには体を温める効果もあるので、特に寒い時期にはぴったりです。
5.風邪に気を付けよう!
いかがだったでしょうか?
妊婦さんは免疫力が低下しやすいものです。
自分でできる予防策をしっかり行い、風邪や感染症にかからないように注意しましょう。
感染症の中には、風疹やリンゴ病など赤ちゃんに影響が出る病気もあります。
外出時は特に注意するようにしてくださいね。