葉酸はいつからいつまで摂取する必要があるの?サプリで摂取する目安
- 妊娠7週までに胎児の神経管が完成するから、妊活を開始するときから葉酸摂取!
- 想定外の妊娠、妊活期間が短かったときのために、日ごろから葉酸摂取を習慣化!
- 細胞分裂を繰り返して成長する胎児のために、葉酸摂取!
- 母乳の出をよくするために「造血ビタミン」の葉酸摂取!
- 免疫機能や消化管機能の向上のために、授乳期が終わってからも葉酸摂取!
ということがポイントポヨ!だから、女性は習慣化して飲み続けるとママさんも赤ちゃんも健康ポヨ!
下に詳しくまとめてみたポヨ~
1.葉酸を摂るのはいつからが望ましいのか?
妊娠中の女性にとって、胎児の神経管閉鎖障害を予防するために葉酸を摂取することは大切です。
それでは、いつから葉酸を摂るようにすれば良いのでしょうか?
厚生労働省が発表した報告書「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について(PDF)」によると、妊娠を計画している女性は妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3カ月までの間、葉酸をはじめその他のビタミンなどを多く含む栄養のバランスがとれた食事が必要としています。
引用:厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」(PDF)
妊娠の早期の葉酸摂取を推奨しているのは、胎児の神経管が妊娠7週までには完成するからで、この時期に充分な葉酸を摂取していることが神経管閉鎖障害の発生を軽減させるために必要なのです。
ですが、妊娠の1ヶ月以上前から、と言ってもいつ妊娠するかわからないものです。
そして、妊娠7週というのは、この時期はまだ妊娠に気づかずに過ごしている場合も多いですよね。
妊娠に気付いた時、すでに7週を過ぎていた!ということにならないようにするためには、妊娠を希望して妊活を開始するときから葉酸を摂ることが理想的なのです。
そう言っても、予定外に妊娠してしまった!というケースもあるかと思います。
その場合は、妊娠かもと思った段階で速やかに葉酸を摂り始めましょう。
妊活中の女性では、妊活雑誌などを通して、この葉酸摂取の勧めを以前からご存知の方も多いかと思いますが、妊活期間が少ない場合や計画妊娠ではない場合には、葉酸不足のリスクについて知らなかった、ということもあると思います。
神経管閉鎖障害を減らすには、本来であれば女性に対して思春期の頃から葉酸摂取について教育されることが望ましいと思います。
学校などでの教育に加え、ママになって、特にお子さんが女児であったなら、葉酸摂取の習慣を親から子へ引き継いでいきたいものです。
2.いつまで摂取すればよいのか?
前述したように、厚生労働省では妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3カ月までの間の葉酸摂取の必要性を述べていますが、それ以降は必要ないのでしょうか?
厚生労働省による日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、葉酸の摂取推奨量は18~49歳女性では240μg/日(0.24mg/日)に対して、妊婦480μg/日(0.48mg/日)、授乳婦 340μg/日(0.34mg/日)となっており、妊婦どころか出産後授乳している期間も通常より多くの葉酸を摂取するよう推奨しているのです。
引用: 日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要(PDF)
葉酸の役割をおさらいすると、細胞を新しく作り出すために必須の栄養素なのですから、妊娠3カ月以降の胎児の発育にも葉酸は不可欠です。
また、葉酸は「造血ビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB12とともに血液中の赤血球を作る役割を担っています。
葉酸が不足すると赤血球を正常に作ることができなくなり、貧血の原因になります。
もともと妊娠中は胎児に酸素や栄養を送るためにたくさんの鉄分が必要になり、また妊娠により母体の循環血液量が増えるにも関わらず、赤血球の生産が追い付かないため、母体は貧血傾向になりやすいと言われています。
そのうえ葉酸不足が重なると、貧血が増悪してしまうことになります。
貧血は、動悸、息切れや倦怠感などの苦痛症状を招くばかりか、出産時の出血でもさらに貧血になりやすく、産後の体力回復が遅れ、母乳の出方も悪くなってしまいます。
もちろん貧血が長引けば、子育てをする体力をも奪い、ぐったりですよね。
ですから、妊娠中もしっかりと葉酸を補い、貧血を予防し、胎児にもしっかりと栄養を供給することが大切になります。
そして、産後の貧血を回復させるためにも、母乳をしっかり出すためにも、授乳期までは葉酸の摂取が必要なのです。
葉酸は緑黄色野菜のホウレンソウやグリーンアスパラガス、ブロッコリー、いちごなどの果物、鶏・豚・牛などのレバーなど、身近な食品に含まれています。
しかし、生体利用率が50%程度であること、熱に弱く、水溶性ビタミンであるためゆでるとゆで汁に溶出するなど調理で失われてしまうため、妊婦、授乳婦に必要な葉酸摂取量を充足するためには、食品中に含まれる葉酸に加え、サプリメントを活用してしっかりと摂取したいものです。
3.授乳期を過ぎたら不要?
葉酸が不足すると細胞分裂に支障をきたすので、免疫機能や消化管機能が低下し、口内炎や舌炎、胃や十二指腸潰瘍などが起こりやすくなります。
最近の研究で、血中に含まれる「ホモシステイン」というアミノ酸の量が多くなると血管の柔軟性が失われ、動脈硬化のリスクが高まることがわかってきました。
葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6にはこのホモシステインの血中濃度を下げる働きがあり、動脈硬化によって生じる心臓疾患や脳梗塞などの予防に効果が期待されています。
葉酸摂取量は通常の推奨量で良いですが、それでも葉酸の摂取を意識することは大切です。
食生活が不規則な場合には食品からだけで補うことが難しいため、そのような場合にはサプリメントの活用は有効でしょう。